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外装には幻の革「ロシアンカーフ」を再現したベイカーロシアンカーフを使用。
オリジナルのロシアンレザー（通称 ロシアンカーフ）は仔牛やトナカイなどを原皮に、20世紀初頭まで帝政ロシアで生産されていた皮革です。ロシア革命の動乱により材料や道具など製造工程の詳細が消失したため、オリジナルで製造することは不可能になりました。ところが200年もの間海底に沈んでいた船の中から傷みなく見つかったことで再注目され、当時のロシアンレザーの再現のために、現在も様々なタンナーが日々研究を続けている希少な素材です。

ベイカー社が手掛けるベイカーロシアンカーフ（J&FJ Baker Russian Calf）は、WILDSWANSが定番素材として取り扱っているフルグレインブライドルレザーと同様に、長期間の鞣し作業で皮革内部にまでたっぷりと油分を浸透させています。これにより力強いハリ感と上質さ、仕上げに使用している独自のオイルやワックスからなる独特な香りが相まって、滅多に見られない皮革に仕上がっています。

皮革表面にはダイヤ柄の型押しが施され、ロウ成分であるブルームも少し現れています。ブルームやクセのあるスモーキーな香りは使用とともに落ち着いていきます。オリジナルのロシアンレザーに近しく耐久性が高い丈夫な素材のため、数か月程度で急激な変化が現れるわけではありませんが、徐々に色濃くなり、艶が増して独特な変化を遂げるのが特徴です。

内装にはフランス・アース社(Tanneries HAAS)のダービーを使用。
ダービーはカーフ（生後6か月までの仔牛の皮）に型押し加工を行った革です。カーフは、傷が少ない・きめ細かい・肌触りが良いといった特徴の他に、薄く柔らかいといった点が挙げられますが、革の表面に熱した型版をプレスすることにより、革の繊維がギュッと締まり、ハリ感のある革に仕上がっています。

〈ベイカーロシアンカーフについてのご注意点〉
ベイカーロシアンカーフ製品につきまして、以下の点についてご理解を賜りますようお願いいたします。 ・ベイカーロシアンカーフは皮革の特性上、表面には様々な傷、血筋、シワ、シミ、へこみ、ピンホール等が含まれ、色味の濃淡やブルームの出方には個体差がございます。 ・ダイヤ柄の型押しの様子にも個体差がございます。シボ（凹凸）に強弱が生じることで型押しの柄が明瞭/不明瞭といった差が見られることがありますが、このような個体差は特に区別することなく製品素材として使用しております。 ・皮革の張りや質感には幅があり、張りの強いものからしなやかなものまで様々ですが、皮革の強度や耐久性に差はありません。 ・ベイカーロシアンカーフは独特な強い香りを放ちます。 これら皮革の性質は避けることが困難となりますので、予めご了承ください。

〈ネイチャーカーフダービーのご注意点〉
・革は多量の水分を嫌います。多量の水分はカビの原因となり、放っておくとカビが革繊維の内側に根を張り、完全に取り除くことが難しくなります。もし濡れてしまった場合は、すぐに乾いた布で拭き取り、陰干しをしてください。（※ドライヤーや日光に当てるなどの急速乾燥は、革の風合いを損ねる原因となりますので、くれぐれも行わないようお願い致します。 ・汗に含まれる塩と酸は革の風合いを著しく損ねる原因となるほか、水分により表面に「ブク」と呼ばれる水膨れを作る可能性があります。ブクは修復することが出来ませんので、長時間ズボンのポケットに入れてのご使用はなるべくお避けください。ご使用中、多量の汗の染み込みを感じられましたら、きつく絞った布で水拭きし、その後柔らかい布で乾拭きしてください。乾拭きを終えてもカサつきや曇りをお感じになられましたら、製品が完全に乾いた後でクリームを全体に薄く塗布し、柔らかい布やレザーグローブ等でお磨きください。 ・製造工程で染色が施されているため、衣類と強い摩擦が生じますと色移りの可能性がございます。 また汗や雨などによって製品が湿っている状態ですと、比較的弱い摩擦でも色移りいたします。白色などお色味の薄いお召し物には十分ご注意ください。また、長時間紫外線に当てますと退色・変色の原因となりますので、十分にご注意ください。